大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和26(あ)4311 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

被告人Aに対し当審における未決勾留日数中三〇日を本刑に算入する。

当審における訴訟費用は被告人Aの負担とする。

理 由

被告人Bの弁護人木村勉、被告人A及び同弁護人渡辺彰平の各上告趣意は後記の

とおりである。

弁護人木村勉の上告趣意第一点第二点について。

所論第一点は、恐喝の犯意を否認する事実誤認の主張であつて、第二点の論旨を

根拠とするのであり、第二点は、原判決が伝聞証言を証拠に採つた法令違反がある

と主張するのであつていずれも適法な上告理由にあたらない。論旨は、原判決が、

被告人らは「不良の徒として同町民より恐れられ」ていたと判示している点を捉え、

かかる伝聞証言に基いて事実認定をしたことは、判決に影響を及ぼすべき法令違反

があるというのであるが、記録について、原判決の挙げている各証人の供述を委し

く調べて見ると、むしろ被害者としてそれぞれの体験を述べているのであつて、具

体的事実の伝聞を証言しているとは認められない。従つて所論は、すでに前提たる

事実を欠くこととなるから、この点においても理由がない。

同第三点及び第四点について。

第三点は、量刑不当の主張であり、第四点は、憲法二五条の辞句があるが、量刑

不当の事情に触れて引用していると認められるから、いずれも適法な上告理由とい

えない。(仮りに憲法違反の主張としても、被告人に実刑を科するため、その家族

が生活困難に陥るからといつて、その判決は、なんら憲法二五条に違反するもので

ないことは、当裁判所大法廷の判例とするところである(昭和二二年(れ)第一〇

五号同二三年四月七日判決、集二巻四号二九八頁)。

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弁護人渡辺彰平の上告趣意、被上告人Aの上告趣意について。

弁護人所論第一点は原判決の事実誤認の主張であり、また被告人本人の所論は、

事実誤認を非難しこれに基いて量刑不当を主張するのであつて、適法な上告理由に

あたらない。弁護人所論第二点は、木村弁護人の第一点について説示したとおりで

ある。

その他刑訴四一一条を適用すべき事由も認められない。

よつて刑訴四〇八条(なお、被告人Aに対し同一八一条、刑法二一条)により全

裁判官一致の意見をもつて主文のとおり判決する。

昭和二七年四月八日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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